コラム

家族信託コラム
現金6000万円を贈与しても非課税?!

商事信託として、2つ目に特定贈与信託というのがあります。

 

特定贈与信託とは、障害をもつ方(重度の心身障がい者、中軽度の知的障がい者および障害等級2級または3級の精神障がい者等)の方の生活の安定を図ることを目的に、そのご親族等が金銭等の財産を信託会社や信託銀行に信託するものです。

 

信託会社等は、信託された財産を管理・運用し、特定障害者(以下に記載する「特別障害者」及び「特別障害者以外の特定障害者」をいいます。)の方の生活費や医療費として定期的に金銭を交付します。この信託を利用しますと、特別障害者(重度の心身障がい者)の方については6,000 万円、特別障害者以外の特定障害者(中軽度の知的障がい者および障害等級2級または3級の精神障がい者等)の方については3,000 万円を限度として贈与税が非課税となる仕組みをいいます。特定障害者が死亡した際の残余財産は、その相続人または受遺者に交付されます。また、信託する際に、ボランティア・障害者団体や社会福祉施設等を指定しておくことで、残余財産を寄付して他の障害者のために活用することができます。特定贈与信託は、受益者である特定障害者の死亡の日に終了するとされるので、あらかじめ信託期間を定めることはできません。

 

また税務署に対する申告も信託銀行や信託会社が代行して行うのが特徴です。

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  • 家族信託コラム
    受益権複層化信託について

    受益権を複層化する信託が、少し話題になっています。

     

    受益権を複層化とは、受益権を元本受益権と収益受益権に分けるスキームを指します。

     

    例えば、不動産の場合、不動産そのもの(=元本受益権)と家賃収入(=収益受益権)などに置き換えることができます。この場合、元本受益権は、子供に設定し、収益受益権は、委託者に設定します。

     

    収益受益権の評価は将来収益の現在価値合計額とされ、元本受益権の評価は信託財産評価額から収益受益権評価額を控除した金額とされています(評基通202)。

     

    したがって、受益権が複層化された信託の信託財産が高収益資産の場合には、元本受益権の評価は低くなります。

     

    つまり、評価の低い元本受益権を信託設定時に子供に生前贈与しておけば、相続税対策になるのです。

     

    しかしながら、弊社では、このスキームは推奨しておりません。

     

    なぜならば、受益権が複層化された信託が、信託財産の全部の評価とされるのではないかと危惧

    しているからです。

     

    もし活用される方は、信託の設定には、ご注意ください。

  • 家族信託コラム
    家族信託はなぜ普及しないのか?

    アメリカではなぜ家族信託が広く活用されているのか?

    日本国内において、あまり知名度の高くない家族信託。しかしアメリカでは、信託という手段を多くの人が当たり前のように利用しています。日本と同様にアメリカにも成年後見制度は存在しています。ですが、アメリカでは、極力適用したくないものとされており、その代用として信託が広く普及しているのです。

     

    アメリカの成年後見制度が、日本と比較して、煩雑な手続きが必要なわけではありません。
    では、なぜ成年後見制度は利用されないのか?それは、アメリカでは相続時には、プロベートという手続きが必要になります、この手続きには多くの時間と費用が必要なのです。

     

    それら手続きを避けるために、信託へのニーズが高まりを見せています。また、アメリカにおいて贈与税や相続税の基礎控除ラインが高めに設定されていることも信託人気を後押ししています。

     

     

    アメリカでは人気の方法がどうして日本で普及しないのか?

    信託という手段は、財産管理の方法として非常に優れているものです。

     

    しかし、日本ではあまり馴染みがありません。どうして有効な資産管理方法が普及しないのでしょうか?信託財産は、受託者へ登記が行われるものの、実質的な利益権は移行しないため、贈与税や不動産取得税は発生しません。唯一、発生する登録免許税は安く負担にはなりません。

     

    実は普及を妨げていたのは金銭面ではなく、高齢の方などが資産の名義変更に対して強い抵抗感を抱くことにありました。

     

    信託を検討される方は少なくないため、将来の認知症になった時のリスクに備えたいという気持ちを抱いていることは確かです。しかし、自分に判断能力がなくなった際に、不動産などの財産の名義が自分ではないことに、立場の弱さがあるとして不安を感じているようです。

     

     

    信頼関係を保てる受託者というパートナーに出会えるのか?

    財産の所有者にとっては、「本当の意味で信頼のできる人を見つけられるのか?」ということが信託契約に踏み切れるかどうかのポイントです。

     

    委託者が、財産が自分の所有ではなくなることへの不安とともに、受託者へのしかかる責任の重さもデメリットとして作用しています。

     

    どこかのタイミングで誰かの力を借りて財産を管理しなければならないとは思っていても、最後の一歩が踏み出せない状況です。

     

    親族間における財産の使い込み被害が増えている中、年配の方の警戒心も増しています。そのため有効な財産運用・管理の手段を、委託者自らが納得する形で決断できるように、判断能力のあるうちから家族間で話し合いをし、受託者を探せる時間を設けておくことが大切です。